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ハノイ休日 7

見上げると、彼女が立っていた。

満面の笑みを湛えている。

奇麗だ。


ボクは彼女が遅れてきたことを責める気にはなれなかった。


正直、嬉しかった。


僕たちは、ホテルを出て近くの湖の辺へと手をつないで歩いて行った。

二人とも無言だった。


ハノイの休日 6

彼女はやはり遊びだったのだろう。

しかし、全くお金を要求することもなかった。


このままボクが帰ってしまって、二度と会えないことが辛くて現れないのだろうか。


いろんな想像がボクの脳裏を駆け巡っていた。


あまりに無邪気で屈託のない彼女の笑顔が浮かんでは消えた。

つかの間の恋にしては、あまりにつらすぎる結末だ。


ボクは、諦めて帰ろうと俯いたままソファーから重い腰をあげた。

ハノイの休日 5

彼女と過ごしたハノイでの一ヶ月間はあっという間に過ぎてしまった。


そして、とうとう別れの日がやってきた。


ボクは仕事を半日で済ますと、近くのホテルで待ち合わせをした。


最後の日をどう過ごすか。



しかし、約束の時間が過ぎても彼女は現れなかった。

30分が過ぎ、一時間が過ぎようとしていた。


彼女の携帯に電話してもつながらなかった。

向こうからもかかってこない。

そう言えば、彼女の名字も、住所も知らない。

これでは調べようもなかった。


やっぱりこれはつかの間の恋だったのだ。


ボクはフロントに伝言を残して立ち去ることにした。

ハノイの休日 4

限られた時間の中で僕たちは出来る限り愛し合った。

会えない日は毎晩電話してきた。


メールのやり取りもした。

一週間、ホーチミン出張が決まった時、

すごく彼女は悲しんだ。


同じベトナムにいるじゃない、と言っても

寂しい、といった。


ベトナムの女性はこんなにも激しく切ないのか、と改めてまた思った。


そうこうするうちに、一カ月はあっと言うう間に過ぎ去って行った。

別れの日が近づいている。

ハノイの休日 3

彼女はボクを乗せて衣料品の店が立ち並ぶ通りに入って行った。

器用にバイクを徐行させながら店先の服を物色する。


これが、ベトナム流ウインドウ・ショッピングなのだろうか。


めぼしい店を見つけると、バイクを止めて入って行く。

ボクは外で待っている。


パンツやシャツ、ベルトなど次々を買っていく。

もちろん、支払いはこちらだ。


なるほど、と思った。

しかし、今までまったくお金を要求しなかった。


まるで、プリーティーウーマンのロデオドライブでのショッピングのような光景だ。

ただ、比較にならないほど安い買い物だ。

ハノイの休日 2

彼女のバイクの後ろにまたがった。

大丈夫なのか、最初は不安だった。


もちろん、地元の子だ。

こちらが心配する以上にスイスイとバイクの洪水の中を走る抜ける。


まるでローマの休日を彷彿とさせるシーンだ。

ハノイの休日

ハノイの町はどこでもバイクで溢れかえっている。

初めて訪れるものは全員が通りの横断に苦慮する。
ボクも例外ではなかった。

ひっきりなしにバイクや車が流れている中、信号機もない道を横切らなければならないのだ。


ボクの勤める事務所でも、危険だからバイクには乗らないようにというお触れが出ていた。

次の週末、彼女はバイクで颯爽とボクのいるホテルの前に乗り付けた。

ツアー 9

テンションの高いまま、夕方ホテルに帰ると彼女はぐったりとベッドに倒れ込んでしまった。


かなり無理していたのか、Hするのも気が引けるほどぐっすり眠った。

ホントは乗り物酔いが激しくて、長旅は苦手らしかった。


まだ、彼女のことはほとんど知らない。

ほとんど、旅行らしきものはしてないことは察しがついた。



8時ごろになると、「もうお店に行かなきゃ」と言って気にしだした。

「行かなきゃ怒られる」


かなり厳しいようだ。


ボクが休むようにと引き留めるの聞かず、ボクにキスをすると悲しそうに帰って行った。

ツアー 8

知り合ってまだ3日目だ。

だというのに、こんなに濃密な関係になっていいものだろうか。


これがベトナム流なのだろうか。


35歳も年下のうら若き娘が、ベタベタと人目もはばからず愛を表現する。

もっぱら、彼女はボクの歳を知らない。

いくつだと思っているのだろう。

聞かれないから、言わないだけだ。


それにしても、

ベトナムは天国なのか?

それとも、地獄の入口に立たされているのだろうか?


マア、今はどっちでもいい。

この快楽を楽しもう。

ツアー 7

僕たちは二人だけで一つのボート乗り込んだ。

ベトナム特有の傘を被ったおばさんが、器用に船を操る。


彼女は嬉しそうにボクの腕を放そうとはしなかった。


どこからとなく、一艘のボートが近づいてきた。

カメラを持った、愛想のよいおじさんが一人で乗っている。


お構いなしに僕たちをバシバシとカメラに収め出した。

彼女のテンションは上がりっぱなしだ。

おじさんに向かって手を振ったり、ボクに頬ずりしたりしながら、

カメラおじさんを挑発する。


頭を打ちそうなくらい低いトンネルの中に入ると、

暗がりに乗じて、ボクにディープキスをする。


船頭のおばさんも苦笑いだ。


イヤー、しかしベトナム女はここまで積極的なのか!

ベトナム女恐るべし。


ボクは驚くと同時に、嬉しい悲鳴をあげていた。
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